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京都の朝食

京都の朝食

2019.06.20

東福寺は「通天橋の紅葉」が有名で、秋には1日に3万人以上もの人が訪れます。1347年(正平2)から残る、最古にして最大の大禅堂。

 

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早朝の坐禅会ではまず6時から禅堂の掃除を始めます。箒で床と畳を、雑巾で柱や「単」と呼ばれる床高スペースの木部を磨き上げる。その歴史が刻まれた大きな柱を磨きながら、どれほどの雲水(禅宗の修行僧)が修行してきたかと思いを馳せると身が引き締まり、つい掃除にも身が入ります。

 

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そして6時半から座禅についての説明があり、靴の揃え方から靴下を脱ぐこと、禅の組み方まで一通り教わり坐禅開始。歴史ある禅堂の厳かで張り詰めた空気の中、五感を使い集中し呼吸を整える。時折聴こえるウグイスの声にも平常心。自然と同化し雑念や邪念をリセット。

最高の朝食を迎える準備は整いました。

 

祇園四条。

華やかな祇園から少し小道を入り、庭先にある木賊(トクサ)が風趣に富む京町屋はどこか歴史の息遣いを感じられ、ほどなく目的の「喜心(KISHIN)」に到着。

 

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ここ喜心は「一飯一汁」を掲げ、土鍋で炊き上げたご飯、京野菜を使った汁物、ウルメイワシ、漬物などが提供されシンプルながら、日本の食文化が凝縮した「朝ごはん専門店」。

その名は「喜ぶ心をもって食事に向き合えるのは素晴らしい」という禅の教え。

 

「喜心の朝食」(2,500円+税)と(卵300円+税)をオーダー。

 

始まりは番茶。京番茶。

「この炭にも似た香りは・・・。」

正体は「一保堂の煎り番茶」である。※一保堂(いっぽどう)京都に本店を構える日本茶専門店。創業は享保(1717)。
高温で焦げるギリギリまで焙煎された強烈なスモーキーな香りは自宅に帰っても残るほど。

 

家にある京都明治8年創業の「開花堂」の茶筒に収まる茶葉を見つけた気がします。

 

そして向付。

汲み上げ湯葉。

 

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シンプルだがしっかりと大豆の甘味のある優しいトロトロの食感に、岩塩のカリっとした食感と塩味(えんみ)、丁寧にすりおろされた生わさびのツンと抜ける刺激が、眠っていた細胞を優しく起こしてくれます。
また、オリーブオイルの芳醇な香りと大豆の香りが融合し、どこか新しい食の世界に導いてくれているとさえ錯覚を起こさせます。

 

「お好みの器をお選びください。」

京都・奈良の作家さんによるご飯茶碗が並べられます。あらゆるシーンにこういったストーリーを配置。おのずとワクワクにも似た期待値が上昇してきます。

 

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お椀。

京都「しま村」の白味噌を使った豚汁を選択。甘じょっぱく優しいコクの白味噌は玉ねぎなどの野菜と豚肉によく合います。

 

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メインディッシュ。

滋賀・彦根の作陶家が10年以上研究を重ねたご飯炊き専用の土鍋で最高のご飯が炊きあがります。

 

まずは「煮えばな」から。

 

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炊きあがったばかりのご飯。

蒸らす前なので水分が一番あるみずみずしい状態。ほんのり芯を感じられお米本来の甘味が口に広がります。

 

蒸らしが進むたび「おかわり」をしていくと米が徐々にふっくら、しっかりとしてきます。

 

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途中、京都山田農園「野たまご」で卵かけご飯をいただく。

 

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平飼いでストレスなく育った鶏から採れた卵はまったく臭みが無く、その黄身の持つ濃厚な旨味は純粋に卵の美味しさを味わえる。

 

最後は香ばしい「おこげ」

 

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真っ白なただのお米が、まるでフルコースのようにゆっくりと時間をかけ、様々な表情と味わいを見せてくれます。

 

まさに古き良き丁寧な「朝ごはん」。

一日の始まりであり、基本でもある朝食は1時間半かけてゆっくりと提供され、せわしない現代で忘れていたゆとりを取り戻してくれました。

 

「京都 朝食喜心」

きっと今日も日本文化で育って良かったと思うほど丁寧な食と、ゆったりと素敵で贅沢な時間を提供し続けているのでしょう。

 

 

 

記:おおつか

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